シーモンキー飼育日記第4部
カブトエビ飼育日記

お待たせしました。って、誰も待ってないと思いますが、しょうこりもなく小さき者たちを育ててみることにしました。シーモンキーは今までやって懲りたので、今回は、カブトエビなるもので挑戦です。

※古い日付のほうが上にあります。


2002年5月4日(土) カブトエビに挑戦

 やはりおもちゃ屋で、『トリオップス』なるものを買ってくる。実は買ったのはずいぶん前のことだが、シーモンキーの失敗でやる気が出なかったのと、あたたかくなるのを待っていたので、今まで放っておいたもの。このパッケージは、パパジーノ株式会社とかいう会社がアメリカから輸入して、株式会社テンヨーというところが販売しているようだ。1200円。
 製品名としてはトリオップスとなっているが、私的には、その和名である“カブトエビ”という名前のほうがなじみがあるので、このサイトでは今後カブトエビでいくことにする。
 シーモンキーと違って、なんといっても真水で育てられるのが、なぜかうれしい。
 これが中身。プラスチックの透明な水槽がひとつ。下の袋は“たまご”、“えさA(ふ化後5日目くらいまで)”、“えさB(ふ化後1週間目以降)”。誕生日を記録しておくシールが1枚ついている。ここには写っていないが、説明書の紙が1枚入っていた。
 まずは、24時間汲み置きした水が必要なので、コップに汲んでおく。


5月5日(日) たまごを入れる

 汲み置きしておいた水を水槽(というにはあまりにチャチだが)に入れ、“たまご”を半分だけ入れる。なんで半分かというと、説明書にそう書いてあるから。残りの半分は、1週間たってもベビーカブトエビが生まれてこないときにやり直すためのものらしい。袋の中には3匹ぶんくらいの卵しか入ってないらしい。それだと、たまたま最初の半分には1匹も入っていない可能性もあるワケだな。
 中に入っているのはほとんど、おがくず、のようなもの。こんな中で卵として生きているなんて、ほんと生命は不思議だ。化石の中の2億年前の卵がかえったとしても、受け入れられてしまいそうな気持ちになる。
 なんか、ほとんど水面に浮かんでいたので、一応わりばしでかきまぜてみた。説明書にはかきまぜろともかきまぜるなとも書いてないが、まぁいいでしょ。半分くらいは沈んだけど、やっぱり半分くらいは浮いている。さて、生まれてくるかなー。そして無事成長するかなー。


5月6日(月) 早くも誕生

 たまごを入れて、およそ24時間たったところで水槽を見てみた。おっ、いるいる。生まれたばかりのシーモンキーそっくりの白くて小さくてちょこちょこ動くやつがいた。よーく目をこらして見ると4匹いる。体長は1mmくらい。本当にシーモンキーそっくりだけど、これがカブトエビなんでしょう。
 写真では、中央やや右下に2匹写っている。
 まぁ、正直言ってバカバカしいとは思っているのだが、せっかく入っていたので、誕生日シールを水槽に貼っておく。


5月7日(火) 今のところ順調

 見た目的にはやっぱりシーモンキーそっくりなんだけど、元気に泳ぎ回っているようだ。よく見ると7匹いる。この1日で新しく生まれたのだろう。説明書には「共食いすることもある」と書いてあるので、早く生まれたほうが、生まれたばかりのものたちを食べてしまわないかちょっと心配。というのも、シーモンキーに比べると成長が早いようで、大きなものは、すでにたくさんの足が見えている。体長も3mmくらいありそうだ。えさは3日から5日目ころから入れろと書いてあるので、今日は、がまん。


5月9日(水) えさを入れる

 昨日は会社に泊まりだったため、朝帰りになってしまった。カブトエビのほうは、元気そうに見える。数は6匹?1匹見落としたかもしれない。一番大きなやつで5mmくらいあるだろうか。腹を上面にして泳いでいる。しかし、デジカメを会社に置いてきてしまったため、写真なし。
 えさを入れてみる。説明書には「耳かきに3分の1くらい」を入れろと書いてあるが、ベビーの数が多いので耳かきに1はい分入れてみる。やはり浮かんでしまうので、わりばしでつついてみたら、全部沈んでしまった。それはそれで不安になったので、耳かきにもう1はい、えさを入れて、今度は浮かんだままにしておく。
 さて、シャワーを浴びたら、すぐまた、出勤だ。


5月10日(金) なにもできず

 またもや会社に泊まり。そして家に帰らなかったので、カブトエビがどうなっているかわからず。ちょっと心配。ネコに食べられたりしてないだろうなー。って、うちにネコはいません。共食いしてないだろうなー。


5月11日(土) おーっ、無事だった

 数が激減ということもなく、ちゃんと育っているようだ。いや、むしろ増えている? 大小とりまぜて、8匹ほどいるようだ。えさをやる。写真は、「なにも本当に耳かきでやらなくてもいいんじゃない?」の図。ところで、えさだけど、箱の説明には「1日おきに与える」と書いてあるのだが、中に入っていた説明書には「毎日欠かさずあげてください」と書いてある。どちいが正しいのかわからないけど、まぁなるべく毎日あげることにする。
 写真を撮ってみる。ま横から撮ったもので、腹がわを上にして泳いでいることがわかる。体の色は半透明の白で、背中のところに褐色の線が通っている。あと、わかりにくいけど、足がいっぱいある。


5月12日(日) 黒い目が2つ

 あまり変わらず。えさを入れる。説明書によると、「生まれてから2週間ぐらいたつと水草も食べるようになります。ペット屋さん等で購入して入れてみてください」とのこと。水草といっても、どんな種類のものかわからないけど、買ってこないとダメだな。写真は上から見たところ。黒い目が2つ。よく見ると触角らしきものもある。大きさは8mmくらいか。


5月13日(月) あまり変化なし

 ということで、今日も元気に泳いでいる。一番大きいやつは1cmくらいに成長した。ほんと、成長が早いな。数も減っていないようなので、共食いしてるワケでもなさそうだし、よかった。昨日入れたえさが、まだ水面に浮いているので、今日はえさを入れずにおく。


5月15日(水) ショック! ま、まさか。

 今日、電車に乗っていて、ふと小さな疑念がわきおこった。そして、あれを考え、これを考え、その疑念はどんどん大きくなった。あらゆる状況証拠が私の疑念を裏付けているように思えたのだ。そこで、インターネットで調べてみて、ついに、はっきりした。「こいつらは、ホウネンエビだ。カブトエビではない!
疑念1.やつら、箱に描いてあったイラストにちっとも似てないな。
疑念2.たしか、1袋に2〜3匹じゃなかったのか?
疑念3.そういえば、箱の説明には「ホウネンエビモドキやミジンコが生まれることもありますが問題ありません」と書いてあったぞ。
 ショックですよ、もう。しかし、待て。見逃しているだけで、この中に1匹くらいカブトエビがいるかもしれん。と思って目を皿のようにして水槽の中をもう一度サーチしてみた。いた! カブトエビもいた。それも2匹。水槽の上のほうで元気に泳ぎまわっているのが、ホウネンエビ(モドキ?)で、カブトエビは水槽の底にへばりつくようにしていた。色も底にたまった木くずによく似ているからわからなかったのだ。なにはともあれひと安心。
 左の写真がホウネンエビ(モドキ?)。わかりにくいが、右がカブトエビと思われる。
 そんなワケで、明日からはこいつら、両種族の飼育日記をつけることにする。


5月17日(金) うわっ、でかくなってる

 またもや、会社に泊まっていたので、昨日は見れず。で、2日ぶりに見たところ、なんかカブトエビが目に見えてでかくなっていた。成長が早いようだ。いちばん大きなやつで、1cm以上はありそうだ。水面に脱皮したあとの皮らしきものが浮かんでいた。写真は、わかりにくいけど、横から見たところ。左側に目がある。
 ホウネンエビのほうは、ほぼ、大人になったということなのか、それほど変わらないように見える。やはり水中を元気に泳ぎ回っている。これに対しカビトエビは、底を這いずり回っている感じ。数としては、カブトエビは、大きいのが1匹、小さいのが3匹、ホウネンエビは、大きいのが3匹、小さいのが1匹で同数。
 今日は、箱の説明にあった“エアレーション”というものをやってみる。要するに水中の酸素を補給するために、空気を入れるってことだな。
 方法としては、水槽の水をコップですくって20cmくらいの高さからジャバジャバと落とすというもの。手元には、この水槽の水をすくえるような(小さな)コップが無かったので、コンビニで買ってきた。酸素が補給できればいいんだから、なにも本当にコップでやらなくてもいいんじゃない?って気もするが。
 左は写真に写すために低い位置から水を落としている。ところで、これ、いったいどれくらいの間隔(何日おき)でやればいいんだろうか?


5月18日(土) 水草を入れてみる

 とりあえず、カブトエビとホウネンエビの競演写真。
 カブトエビは15mmくらいに成長した。
 数は昨日と変わらず、どちらも4匹ずつ。
 今日、新宿の東急ハンズへ水草を買いに行った。水草だけ買うつもりだったのだが、ペットコーナーを見ているうちに、うっかり別のものも買ってしまった。これだから、ハンズは油断できない。
 左上は、桂砂利とかいうもの。金魚とかの水槽の底石らしい。250円。下は、『ブクブクセット』とかいう名前のエアープンプ。例のエアレーションの代わりに入れてみようかと。900円。そのすぐ右上は、ペット用品ではないけど、透明なアクリルボックス。カブトエビやホウネンエビを個別に観察できるかもしれないと思ってついでに購入。80円。で、右が水草。ハンズには何種類かの水草が売っていて、水草の種類なんか知るか、と思ったけど、なんとなくそれっぽいものを買った。5本で400円。あの水槽に入れるのはちょっと多すぎかも。
 水草を入れてみたところ。上の5本のうち1本をさらに半分に切って入れた。全体が浮かんじゃってるけど、そういえば、水草って、根とか無いのかな? そんなわけないんだろうけど、これで大丈夫なんだろうか? 今日買った、そのほかのものは、また後日使うことにする。早い話が、このサイトの更新のためのネタを小出しにしようという魂胆。
 そうそう、あとこの機会に水を入れ替えてみた。説明書には、急激な環境の変化を避けるため、一度に半分だけ替えろと書いてある。水草を入れたことがすでに急激な環境の変化のような気もするので、意味があるのかわからないが、1/3だけ替えてみた。水はもちろん、汲み置きしておいたものだ。


5月19日(日) ジェノサイド?

 ななななにーっ! ホウネンエビがいなくなってる! 絶滅してしまったようだ。昨日まであんなに元気だったのに。原因はなんだろう? 水草か? 水を替えたからか? 水草だとすれば、自由に泳ぎ回れなくなったからか? それとも水草から何か有害物質が? いずれにしろ、ホウネンエビにとって、効果てき面だったことは確かなようだ。
 写真左は、ホウネンエビがいなくなったからか、水面近くまで泳いでいるカブトエビ。息をしているのか、それともエサを食べようとしているのか。
 右は、2匹のカブトエビ。目の大きさの違いから2匹の大きさの違いがなんとなくわかるかな。
 カブトエビのほうは、4匹とも元気で、大きさも順調に大きくなっている。小さいほうでも1cmくらいありそう。大きいほうは2cm近いかも。


5月20日(月) 3つの目?

 特に変わったところなし。数も4匹のまま。
 写真は真上から撮ったカブトエビのアップ。画面下が前で上はしっぽ。トリオップスの名前の由来となっている“第3の目”らしきものが目と目の間のしっぽ側にあるのがわかる。これはいったいなんなんだろう? まさか、本当に目?


5月21日(火) ぶくぶくぶく

 今日は、先日買ったエアーポンプを入れてみることにした。
 部屋のコンセントにさすと、スイッチもなくいきなりチューブの先端の青くて丸い部分から空気が出てくる。それを水槽に入れると、写真のようにぶくぶくとアワが出る。しかし、この小さな水槽では、いきおいが強いようで、水の対流が起こって、カブトエビもその対流にまきこまれてしまう。ちょっとかわいそうなので、10分ほどでエアーポンプは外に出すことに。まぁエアレーションの代わりと思って、ときどき空気をふき込んでやればいいことにしよう。
 さて、カブトエビのほうは、相変わらずだが、いちばん大きいやつとそうでないやつの大きさの差が広がったような気がする。つまり、大きいやつはどんどん大きくなるけど、小さいやつは、なかなか大きくなれない感じ。大きいのがエサを食べてしまうんだろうか。
 あと、小さい3匹の中で1匹、元気のないのがいるのが気になるな。


5月22日(水) ブルータスよ、おまえもか

 な! カブトエビ全滅! 昨日まであんなに元気だったのに、会社から帰ってきてみたら、1匹も動いていない。全部一度に死んでしまった。いつもながら、なぜなんだろう? 全部一度にってことだから、環境的な問題だと思うのだが。水か?空気か?それともこの部屋が悪いのか?方角が悪いのか?運動が足りないのか(>オレ)?
 もう、ガッカリだが、卵はあと半分残っているので、ほとぼりが冷めたら(なんの?)、再挑戦だ!
 それにしても悲しいなぁ。ああ。


6月16日(日) 後日談:なんかいる!

 

 5月18日の項で、水草を買って入れたんだけど、あのとき、5本買って1本だけ入れたんだった。で、残りの4本はどうしたのかというと、写真のような感じでペットボトルを切って入れておいたのであった。実はこのペットボトルも、このために買ってきたやつなんだけども。
 で、しばらく放ってあったのだが、ふと、そのペットボトルを見てみると……な、なんかいるっ!
 水草にタマゴがついていたのだろうか? まず、目に付くのは、巻貝。大小取り混ぜ、5〜6匹もいるだろうか。次に水の中をよく見てみると、なんだかわからない微生物がいっぱいいる。
 それらを写真に撮ってみた。写真は、シーモンキー撮影の過程で習得した、“デジカメの前にルーペを置いて手動ピント合わせテクニック”、を駆使しています。


 左から、ペットボトルの壁を這う巻貝。8mmくらいだろうか、けっこう大きい。なんて種類なんだろう? 中央、その巻貝の小さなやつ。4mmくらい。右は、水草に張り付いていたもの。0.8mmくらいか。これ、何かはわからないけど、たぶん、巻貝の子供ではないかと、なんとなく予想。

左は、いかにも微生物っぽいやつ。実際にはもっと緑色っぽいような気がする。1mmくらいか。種類は不明だが、2本の触覚が見える。右は底を這っていたやつ。長さ2mmくらい。このほかにもいるかもしれないが、目に付いたのはこれくらい。また、デジカメ+ルーペの技術ではこれくらいが限界かも。
この水草は、次回のカブトエビ飼育のときに使う予定だが、いっそこいつらを育ててみようかという気にもなる。


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